小麦のスピリッツ 〜ドイツの地酒〜 “ヴァイツェン・コルン”の傑作
"オルデスローエ・グリュンダーマルケ"(2020/10/1)
ドイツで獲れる良質の穀物のひとつに小麦があり、栽培時期によって、年の初めに播種をするSommerweizen /ゾンマー・ヴァイツェン(夏小麦)と、秋に播種をして翌年の夏に収穫をするWinterweizen / ヴィンター・ヴァイツェン(冬小麦)に分けられていて、ドイツでは栽培されている小麦の90%以上が冬小麦です。
今月はそんな小麦が原材料のドイツ「コルン」の地酒をご案内いたします。
コルンとは原料に一切の香り付けをしないドイツ特産の穀物蒸留酒のこと(詳しくは左コラム参照)で、オルデスローエ社のコルンは、厳選した良質な小麦のみを原料に造られるヴァイツェン・コルン(ヴァイツェンとは小麦の意)です。よく冷やしてストレートで飲むのが本場ドイツ流。ビールとビールの合間に飲む“ビア&シュナップス”は特におすすめです。
◆オルデスローエ グリュンダーマルケ(Oldesloer Grundermarke)
グリュンダーマルケとは「創業者の証」との意味で、その名の通り1898年の創業以来、変わらぬ品質を伝統的な製法で頑なに守り続け、選り抜きの最高級小麦とコルンに最高の相性を持つ軟水だけを用い造られる"コルンの最高傑作"です。
〜 コルン 〜
コルンはドイツの蒸留酒で、無色透明、癖のない味わいが特徴です。原料は、麦類などの穀物で、ドイツ語では穀物のことをコルン(Korn)と呼びます。そのコルンを蒸留するところから酒にコルンブラントヴァイン(Kornbranntwein = 穀物で作ったブランデーの意)という名が付き、略してコルンとも言われるようになったものである。
EUの規制によれば。「コルンとは、小麦、大麦、オーツ麦、ライ麦、ソバだけを発酵・蒸留した酒か、または、小麦、大麦、オーツ麦、ライ麦、ソバだけを原料としたグレーン・スピリッツから造られた酒であっていっさい香味付けをしないもの」となっています。
ラベルにRoggen、Weizen、Getreideなど主原料を表記したものが多く、それで主原料が判別できます。
ドイツの国内法では、コルンのアルコール度数を規制し、通常のコルンは度数32度以上、ドッペルコルン(Doppelkorn、またはコルンブラント Korn-Brannt)は度数38度以上と決めている。ドッペルとは英語のダブルにあたる言葉だが、この酒の場合は決して通常のコルンの2倍の度数を意味してはおらず、“通常のものよりアルコール度が高い”という意味合いで使われています。